アメリカの子育て/養子縁組情報

アメリカで養子縁組について勉強中。学んだことをシェアしていきます。また、日米合わせて10年以上教育業界に関わってきた経験を元に、海外での子育て事情や子育て番組の情報をシェアしていきます。

虐待・ネグレクトのケースに付き添うボランティア(米国)

f:id:alwayschooselove:20200710115524j:plain

新型コロナウイルスが依然猛威を振るうアメリカで、何かボランティアなどできることがないか、とリサーチしていた時に見つけたのが、今回ご紹介するCASA/GALボランティアです。

 

レーニングされたボランティアが付き添う

CASA/GALボランティア制度は、アメリカ全土で行われているボランティア制度です。

1977年より行われているようで、意外と歴史が長くてびっくりしました!

制度の歴史

制度自体は、3歳の少女の虐待ケースを取り扱った裁判官が、少女の人生を決める判決を出すに際し充分な情報がないことがアイデアとなり始まったそうです。

1976年の裁判から、実際にボランティア制度が始まったのが1977年です。2000年には、累計174,000人の子どもたちが、900の団体を通じ47,000人のボランティアによってサービスを受けています。

【団体ホームページ(英語)】

nationalcasagal.org

ボラインティアの内容

CASA = Court Appointed Special Adovocate

GAL = gurdian ad litem

 

地域によって呼び名は変わるようですが、どちらも、裁判所によって任命されたボランティアが、ソーシャルワーカーや弁護士などの専門家とともに、虐待やネグレクトを受けた子どもたちが安定した環境に移るまで、子どもたちに代わり裁判所で証言を行うボランティアのようです。子どもを頻繁に訪問して深く関わり、その子どもにとってベストな選択はなんなのか、本人の希望、どのようなサポートがその子には必要なのかを見極め、それを裁判所やへ報告したり専門家とシェアします。

 

弁護士や他の専門家たちとは別の視点で、子どもにとってより良い選択がなされるために、ケースに関わるスペシャリストといえます。

一度に一人のボランティアが担当するのは、一人もしくは二人の兄弟で、裁判が終わり、子どもたちが安定した環境に措置されるまでサポートを続けます。ボランティアの提言は、裁判官が裁定をする上での大きな判断基準となります。

また、住んでいる州によってCASA/GAL団体を見つけ、その団体を通じて活動することができます。

 

ホームページ上では、裁判をする上でのあくまでの目標は、子どもたちが元いた家族に適切な形で戻れることであるが、それが叶わない場合には養育家庭も視野に入る、とされていました。

 

このページの図が分かりやすかったです⬇︎

nationalcasagal.org

ボランティアになるのに必要なこと

・30時間の事前研修

・活動開始後も、継続した年間10時間の研修

・バックグラウンドチェック

※外国人でもボランティアになれるのか?については、ホームページからは分かりませんでした。わかり次第アップしたいと思います!

CASA/GALがいることで

ホームページによると、裁判の過程でCASA/GALが関わっている場合には、子どもたちはより安全な家庭環境を見つけ、学校でのパフォーマンスもベターで、またフォスターケアシステムに入る確率は1/2ほどまで下がる傾向にある、とのことです。

具体的な活動記録などをこれから読んでみて、また研究していきたいと思います。

日本には似たような団体はなさそう、と聞きましたが、どうなのでしょうか?いろんな形で子どもたちをサポートすることができるんですね。

 

これからもっと、アメリカにおける社会的養護について勉強していきたいと思います。少し先にはなりますが、日本で活動できるようたくさん学んで、新しく学んだことはシェアしていきます!