アメリカの子育て/養子縁組情報

アメリカで養子縁組について勉強中。学んだことをシェアしていきます。また、日米合わせて10年以上教育業界に関わってきた経験を元に、海外での子育て事情や子育て番組の情報をシェアしていきます。

新型コロナウイルス/日本とアメリカの温度差

 

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全世界を巻き込んで広がる新型コロナウイルス

日本では、一部テーマパークの営業が再開されるなど状況の回復、という雰囲気になっていますが、ここアメリカでは、カリフォルニアの外出禁止令に続いて、ニューヨークでも自宅待機令の施行が決定されました。ヘアサロンやネイルサロンなど、必要最低限以外の店舗の営業は全てストップされ、全ての企業の従業員は自宅待機、住民は、必要最低限の外出以外は、同居以外の家族、友人と会うことも控えるよう言い渡されました。レストランはデリバリーか持ち帰りのみ。郵便局や公共交通機関、ランドリーや銀行などは営業しています。全てのイベントは禁止され、学校は休校に。緊急を除く手術、歯科治療は延期されています。ショッピンモールなどは閉店し、オンラインのみの取り扱いとなっています。

 

アメリカ国内での温度差

ニューヨーク州の場合

アメリカ国内でも、州によって感染者数に差があり、感染者数がトップとなったニューヨーク州では、”ゴーストタウン”と呼ばれるほどに街中は空っぽの状況です。スーパーも品薄か、人気店では棚が空っぽです。("Ghost Town NY"などで検索してみて下さい、空っぽの街が見れます)

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夕方6時頃のミッドタウン付近。普段はラッシュアワーで混雑する時間帯です。

気温が20度近くなった昨日3月20日、散歩をする若者たちの姿が見られましたが、"social distancing(他人との距離を取りましょう)"がうたわれている今、会話をするにも約2メートルほど距離を開けて、と言われています。高速道路を通れば”STAY HOME(家にいて)”の電光掲示板の文字。子供たちを含む学生ははオンライン授業を受けることとなり、今年いっぱいの学校再開すら危ぶまれる状況です。

テストセンターも閉鎖され、今の所4月まではTOEFLGREなどのテストも受けることができなくなっており、各大学、大学院も申し込み期限を延長する事態となっています。

ここまでの封じ込めをすることで、大幅な経済の停滞が予想されています(すでに閉店するレストランも続出)。毎週の支払いに頼る時給で働く人たちなどは、差し迫った支払いをどうするかに頭を悩ませています。ガス会社、電気会社などは、この期間に遅れた支払いに関しては、延滞料を設けない、としています。

フロリダ州の場合

一方のフロリダ州では、春休み中の学生でビーチはいっぱいに。新型コロナウイルスをBoomer Remover(ブーマーリムーバー。ベビーブーム時期の1946-64年頃に生まれた人たちを排除するものだ、と新型コロナウイルスにつけられたあだ名)と呼び、むしろ積極的に外出する若者たちに非難が殺到しています。

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2020/3/21放送のニュース

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2020/3/20放送のニュース

 

これを受けて、フロリダ州ではようやくビーチのクローズが決定されました。

若い人は大丈夫、という認識もありますが、上記abcのニュースでも言われているように、入院が必要となった感染者のうち約38%は20-54歳であるとも言われています。重症化しないとは言っても、自分が無自覚のうちに他の人にうつしてしまうこともあり得ます。

責任のある行動を、と、政府関係者、有識者も含め様々な人が口を酸っぱくして訴えています。有名人、著名人もソーシャルネットワークを通じて、それぞれが自宅待機でどう過ごしているのか、をシェアしています。(ドラマや映画の撮影も延期となっているところが多いようです。)若い人の協力なしでは封じ込めは成功しない、と。果たしてその声は届くのか・・・

ニューヨーク州の子供達の状況

ニューヨーク州では、すでに全ての公立学校がクローズとなり(最低でも4月20日まで)、オンラインでのクラスへと移行がされています。家庭でオンラインデバイスを準備できない場合は、行政に相談可能となっています。ただし、インターネット環境を準備できない家庭もあるなど、各家庭により状況は異なるため、完全な教育の平等を実現するために行政の助けが必要となっています。また、学校給食に食事を頼っている子供達がお腹を空かせるようなことはないよう、毎日朝7:30から学校では無料のランチパック3食分が配られています。

さらに、医療従事者やその他最低限に必要な職業に従事している保護者の子供達を預かれるよう、彼らが安心して仕事に行けるよう、約100箇所の預かり箇所を設置し、12年生までを預かる、としています。ニューヨークでは、11歳までは保護者もしくは成人が常に一緒にいる必要があるため、それ以上の年齢になって初めてお留守番可能、ということです。

先の見えない不安

この状況が、いつまで続くのか分かりません。先が見えないことが、今一番の不安です。全ての職業がリモートで成り立つわけではなく、移民だけでなく、多くのアメリカ人が不安を抱えています。ニュースは新型コロナウイルスの話題ばかり。これからテストをもっと実施するため、感染者数は必然的にもっと増えるとみんなわかっています。ニューヨークのクオモ州知事も、ここ数週間だけでなく、数ヶ月単位で考えていく必要がある、と発言しています。

アメリカにいると、オリンピックどころじゃない、という空気ですが、日本のニュースを見るたび、すごい温度差を感じる毎日です。日本でこれ以上感染が広がらないならそれで良いのですが、様々な可能性を見た上で、日本の行政も含め、自分の行動を選べる大人たちに責任のある行動をとって欲しいなと思います。