アメリカの子育て/養子縁組情報

アメリカで養子縁組について勉強中。学んだことをシェアしていきます。また、日米合わせて10年以上教育業界に関わってきた経験を元に、海外での子育て事情や子育て番組の情報をシェアしていきます。

子どもをバイリンガルにする【バイリンガル子育て】

こんにちは!

今日は、アメリカに来てから8年間で見て来た様々なお家や学校の様子から、バイリンガルの家庭がどのように2つ以上の言葉をお子さんに伝えているか、バイリンガルのお子さんを持つ家庭が普段どのように言葉と接しているかをお伝えしていきます。私が住んでいるニューヨークは、多国籍な街。移民の子どもも多く、バイリンガルで育った人たちがたくさんいます。二か国語できることはまあ普通、という感じがなくもない街です。

 

子どもをバイリンガルに育てるには?

両親それぞれが違う言葉を話せば、お子さんが必然的に完全なバイリンガルマルチリンガルになると言うことではありません。アメリカでは、4歳になるとプリK(キンダーガーデンの一つ前の年)に行き始める為、公用語である英語がどうしても強くなって来ます。それまでどんなにお母さん、もしくはお父さんの母国語だけで生活していても、プリKにいき始めた途端に英語のみで話し始めるのはとてもよくあることです。こちらがどんなに他の言葉で話しかけても、返って来る言葉は英語になるんです。

 

赤ちゃんはとても耳が良い

お母さんのお腹にいるうちから、赤ちゃんは外の世界の音を聞いています。生まれて来てからしばらくは視力もかなり低い赤ちゃんですが、それでも周りの音はしっかり聞こえています。お母さん、もしくは一番時間をたくさん過ごす保護者の言葉を聞いて、反応を見て、話すことを覚えていきます。

バイリンガルに育てるにも、まずは一つの言葉から

赤ちゃんはとても耳がよく、お母さんの母国語とそれ以外の言葉を聞き分けることができるとも言われています。その為、赤ちゃんがお腹にいる時からお母さんが話している、お母さんの母国語が一番子どもの心に響きます。英語など別の言葉のCDをかけたりしても赤ちゃんには雑音にしか聞こえません。また、お母さんが無理に別の外国語で話しかけるのも赤ちゃんには気持ちの部分が伝わりません。まずは、お母さんの母国語でコミュニケーションを取れるようになって、自分の気持ちが通じるようになってからの方がスムーズです。アメリカで育っている子ども達は英語が現地の言葉になる為、後々どうしても英語が強くなります。そこで、まずは言葉を話し出す2歳頃まで日本語で育て、それから英語と言うパターンでも全く問題ないと思います。両親が日本人でプリKまで全くの日本語で育った子でも、通い始めれば最初は少しのサポートが必要かもしれませんが、英語はすぐにペラペラになります。子どもって本当にすごいです。。!

日本にいる場合はこれと逆で、英語のみの幼稚園に入れておくと、耳が覚えているのでのちのち子どもが英語を取得しやすいと思います。いろんな言葉が分かる、というのは子どもにとっても嬉しいことなので、お子さんの性格にもよりますが3つ目、4つ目の言葉も後から覚えようとしていくかもしれませんね!

また、一説には、バイリンガルとして育った子どもは脳の作りが少し異なり、たくさんの言葉を覚えていくのに抵抗がないとも言われています。色んな言葉を使えてたくさんの人と交流できることは、間違いなく世界を広げてくれます。私自身は完全なバイリンガルではありませんが、英語で生活できている今、そうでなければ感じられなかった世界があるな、と日々思っています^^

両親の国籍と現地語とバイリンガル教育

両親が日本人で海外で子育てしている場合

この場合は、私個人の正直な意見としては、プリKに行くまでは完全な日本語育児で全く問題ないと思っています。保育園に入れる必要がある場合、ベビーシッターに預ける場合も日本語で預けるようにすると、子どもの日本語の発達には間違いなく良いと思います。月齢によって理解できる概念も変わってきますので、プリKに入る4歳までにたくさんの言葉を日本語で覚えておくと、後で英語が強くなってきても日本語の勉強は継続しやすいと思います。学校にいき出すと、どうしてもお友達や先生が話している言葉を話すようになってきますし、話せることが楽しくなってきます。4歳頃までにひらがななども含め日本語をやっていると、後から「分からないし普段使わない文字や言葉」を覚える、という、お子さんの性格によっては負担になるストレスを避けられると思います。

片方の親が日本語、片方が外国語が母国語の場合

現地語が英語のアメリカで、片方の親が外国語、片方の親が英語が母国語の場合、外国語を先に覚えさせた方が、のちのちどちらの言葉もしっかり話せたり、読み書きできるようになっている気がします。特にお母さん(より長い時間を赤ちゃんと過ごす人)が外国語の場合は、お母さんの母国語が先に子どもの中に浸透していくので、英語は後からで全く問題ない、という感じです。もう片方の親が話す英語も耳で覚えているので、お父さんとのコミュニケーションも特に問題なく育ちます。お母さんの母国語が英語の場合で日本語も覚えさせたい場合は、普段からお父さんが日本語で話しかけておくといいと思います。また出来れば早いうちから日本語の保育園などに入れて、日本語だけの環境に入れておくと、言葉を覚えてきてコミュニケーションができるようになってきます。

両親が違う母国語を持つ場合

両親がそれぞれ違う母国語を持つ場合、お母さん(もしくは一番長い時間を過ごしているケアギバー)の母国語、もしくは両親が使用している共通語(英語など現地の言葉)で話しかけている家庭が多いです。夫婦同士での家庭内での会話に、赤ちゃんも参加できる為です。ただここは本当に様々で、例えばお母さんが日本人でお父さんがイタリア人ですが、お母さんがイタリア語ペラペラなら、家庭内の会話はイタリア語になります。結果、アメリカで育っている子どもでもイタリア語、日本語が得意で英語はプリKに入ってから、と言うことはあります。両親が話しかける言葉は覚えているので、普段日本語でお母さんと育っていてもお父さんが話すイタリア語は理解している、と言うパターンもあります。

 

両親が外国語でも日本語教育?!

両親の母国語が英語などの外国語でも、日本語を教えたい!と保育園や学校に入れるご家庭をたくさん見てきました。アメリカに住んでいるスペイン人ご夫婦が日本語を教えたくて日本語保育園に入れる、というお家もありました。日本を好きでいてくださる日本人以外の方が多くて驚きます。すごいことに、子ども達は普通に日本語を話せるようになっていました。この時点で3ヶ国語確定という。。とっても羨ましいです!

子どもと読む絵本

お子さんとのコミュニケーションの一つとして大切なのが、絵本の読み聞かせですよね。私は、読む人の母国語で本を読むことが望ましいと思っています。母国語が子どもに一番気持ちが伝わるのはもちろん、各言語にある独特のリズムはネイティブの人にしか分からないこともあります。また、自分が子ども時代に慣れ親しんだストーリーを読んで聞かせてあげられることも、コミュニケーションとして大切な親子の時間だと思います。

日本語の絵本はすごい

よく思うのが、日本語の絵本は本当にすごいです。0歳児のうちから「ごあいさつ」や「ありがとう」などの習慣を人形付きの絵本で教えたり、「歯磨き」や「おトイレ」など、生活に関することを絵本で教えて行くので、子ども達も自然と興味がわき、成長の助けになっているとすごく感じます。しまじろうなんて本当にすごいです。

ちなみに、日本のトイレトレーニングは2歳半頃までに終わっているお家が多いですが、これもすごい・・・と思ってしまいます。アメリカでは、3歳でも全然オムツが付いています。(4歳になる年の、プリKが始まる9月までには取ろう〜くらいの感じですね。)